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宵闇
第15章 溺れる
──葉月くんの、かたち。
……わかる。
さっきいっぱい舐めた。
咥えて、舌を這わせた。
なかだけに覚え込まされたんじゃない。
口にも覚え込んだ、あのかたち。
私のなかに、それが、いま。
……想像しただけでなかが蕩けてくるような感覚に襲われた。
それに気づいたのか、葉月くんが笑みを漏らしながら私に聞いてくる。
「動いていい?」
見つめ返して頷くと、軽く前後に揺すられた。
かと思うと、ぐるりと円を描くように。
「っ……あ……」
葉月くんが私のなかを味わうように目を閉じてる。
時々、息が漏れるのも聞こえる。
きゅうっ、と胸が疼いた。
葉月くんがいる。
私のなかに。
……繋がってる。
好き。大好き。
もうそれしか出てこない。
私の中にはそれしかもうない。
じわじわと広がっていく、葉月くんが与えてくれるその感覚の虜になる。
「あぁんっ……!」
ぐっ、とちょっと強めに突かれて思わず高い声が漏れた。
「気持ちいい……?」
見下ろしてきた葉月くんが私の両手を取り、ベッドに押さえつけるようにしながらゆっくり抜き挿しを繰り返す。
「あっ……あ……んぁ……ぁあ……」
葉月くんの刻むリズムに合わせて腰が揺れる。
……もっと。
もっと奥に欲しい。
葉月くんをさらに深く感じたい────。
「琴音、腰……動いてる」
「だって……えっ……あっ、んんっ……」
激しくはないけれど確実な快感を与えてくれるその動きを私は夢中で貪った。