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宵闇
第16章 囚われる


「あっ……はづき……くぅん……」


ねだるような甘い声がひとりでに口から漏れてしまう。
またすくわれ、蜜を含んだ葉月くんの指が今度は真ん中を上っていく。
ああ、くる──と、また鳴らしてしまった喉。


「────あぁんっ!」


とうとう、ぬるぬるの指が敏感な部分を擦ってきた。
勝手に背中が反る。高い声が出てしまう。

そこを、押しつけるようにゆっくり刺激してくる葉月くん。
円を描くように撫でられながらも、違う指は蜜穴周辺で彷徨っている。
ちゅぷちゅぷと卑猥な音をたてるそこに入ろうとしたり、入り口をまるでさらに広げるかのように動いたり。


「ああ、あっ、ん……もぉやぁっ……」


ひたすらに繰り返される淡々とした、けれども確実に私の弱いところをついてくる動き。
快楽で頭がぼうっとしてきてしまう。
右手だけで必死で身体を支えていたけど、そろそろ限界だった。
この快楽に没頭したいと心が騒ぐ。
力がもう入らない。

……あ、と思った瞬間、右手の力ががくんと抜けた。


「ひっ────!」


その拍子に腰も少し下がり、葉月くんの左腕がすぐに支えてくれたけどそれでも指に自ら身体を押しつける形になった。
入り口で動いていた指先は、なかへと埋まる。
突起にあてられていた指が、強めにそこを擦っていく。

突然の衝撃にただでさえ高まっていた身体がびくびくっと震えた。
思わず両手で葉月くんの左腕にしがみつく。


「……あ、は……あっ、はあっ……ぁあ────……」


急にいってしまったせいかその余韻は深く、しがみついたままの身体をなかなか戻せない。


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