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宵闇
第16章 囚われる

「葉月くん……っ……!」
思わず名前を呼ぶと彼は動きを続けたまま、どうしたの? と目で問いかけてきた。
「ん……ね、ぎゅって……しよ……」
不意に沸き上がってきた衝動。
葉月くんと抱き合いたい。
葉月くんをぎゅってして、私もぎゅってされたい──無性にそう、思った。
葉月くんが腰をぐっ、と奥に深く進めた状態で動きを止める。
そのまま私に覆い被さってきた彼から与えられた、唇。
「……いいよ」
離れた刹那、呟くと、私の両腕を自分の首に巻き付かせて。
「ちゃんと掴まってて」
仰向けになってる私の背中と腰に腕をまわしてきて、そのままぐいっと身体を起こす。
「あぁん……!」
繋がったままのそこ。
角度を変えた葉月くんのものが私のなかを刺激する。
抱き抱えられるようにして私も身体を起こされ、座った葉月くんに跨がったまま向かい合う形になった。
「これならいい?」
そして、ちゅっとまた私にキスをして。
その体位は、お互いの顔がすごく近い。
私は、目の前に葉月くんがいることがなんだか恥ずかしくて。
でもすごく嬉しくて────。
彼の首に両腕を回し、ぎゅっと抱きついた。
「葉月くん……」
名前を呼ぶだけで、胸が甘く鳴く。
葉月くんは私の頭を優しく撫でてから肩を軽く押して、自分から少しだけ離させた。
そのまま、角度を変えて何度も何度も繰り返される口づけ。
彼をなかに感じたままで。
……ああ、もう。
たまらなくなる────。

