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宵闇
第19章 枷
「は……」
たまらず漏れた息。
片手で琴音の足を持ち上げたまま、もう片手で琴音の腰を押さえて、さらになかにねじ込むようにぐっと突き上げた。
「ふぁ……あぁんっ!」
ぎゅうっとしがみつかれ。
耳に甘く色っぽい喘ぎを聞かされ。
興奮して自分を押さえ切れなくなった僕は何度も琴音のなかを突く。
……溺れる。
僕はこれほどまでに琴音に溺れきってる。
彼女は僕を愛してくれている。
それはもちろんわかっている。
でもどうしても時々襲われる不安。
もしもこの先、琴音に僕以上に好きな人ができたら?
琴音がその誰かに抱かれるときがきたら?
そのときも琴音はこんなふうに──その目で熱っぽく誰かを見つめ、いやらしくその身体を開くのか?
……いやだ。
いやだ、絶対にいやだ────!
たとえ一緒になれたって絶対の保証なんかない。
その感情に僕はきっとずっと振り回されるに違いない。
……だから。
だからもうその存在が誰の目にも触れることのないように。
その心が誰にも惑わされることのないように。
僕のそばから離さずに、僕のそばにずっと閉じこめて、僕しか見られないようにして。
その存在をこんなにも独り占めしたくてたまらなくなる────。