パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第21章 月影

「んっ……耳、だめ……っ……！」


ふるふると身体を震わせ、喘ぎながらの、説得力のまるでないその言葉。
案の定、葉月くんが笑いを含んだような口調で言う。


「だめなの？」


そのまま、首筋へと下ろされていく唇。
髪に指を差し入れられ、そのまま上へ少し仰向かせられた。
──ちゅっ、と露わになった首筋に。肩に、鎖骨に、口づけが続く。


「背中向けて？」


添えられた手で、身体を回された。
うなじに、唇が当てられる。
弱い背中に、葉月くんの柔らかなその感触。
両手で身体を優しく、すっとなぞられながら。


「あ、んっ……ああ……」


私の口からは止めどなく、声が漏れ続けていた。


前へと伸びてきた葉月くんの両手が私の胸の膨らみの下を何度も撫でる。
時折、膨らみを下から持ち上げ、親指で上側をさすられる。


背中と胸への愛撫に、身体がだんだんと熱く……とろとろになっていくのが自分でもわかる。


もっと。
……もっと────。


身体をくねらせ、葉月くんの指を敏感なところに求めた。
乳首を掠めた指の感覚に、はっと息を飲む。
仰け反ってしまった身体。
思わず、葉月くんの両手に自分の手を重ねた。


「あ」


それをきっかけに、葉月くんの愛撫が進んだ。
再び耳元に唇を這わせられながら、指ですでにもう硬く膨れている乳首をくるくると回される。
親指も使って挟まれ、振動を加えられる。


「あっ、や……あぁんっ……！」


執拗なその愛撫。
たまらない。
ぎゅっと、葉月くんの手を掴む。
ん？　と耳元で聞かれたけど、自分でもよくわからないまま、喘ぎながら首を振った。