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黒椿人形館
第1章 黒椿館
 真菜は、普通は閉じているであろうしのめの陰唇が、ぱっくりと大きく開いていることに気付いた。しのめが股間を前に突き出すと、中にある桃色の花弁があらわになる。
 開かれた陰唇からは、鞭打たれるたびに少量の液体が、花弁や尿道からピュッ……ピュッ……と飛び出ていた。腰は前へ突き出しているので、飛び出た液体は鉄格子を間を越え、部屋の内側の絨毯に飛び散り、細かな染みをいくつもいくつも作っていく。
 しのめの表情、飛び散る液体、そして声色――。真菜はまた下腹部の奥底の芯に刺激を感じた。
 今度は軽くつままれる程度のものではない。
 芯に軽く爪を立てられ、強弱をつけてカリッ……カリッ……と引っ掛けられるような感じだった。その淫靡な刺激は、真菜の身体の内側を隅から隅まで蹂躙するように波紋のように広がっていく。
 「……あっ……」
 真菜は自分でも気付かないうちにかすかな『メス』の声を上げていた。
 「ひうううぅぅぅんんんっ!!」
 突然、しのめの声色が、痛みの反応が一切ない『メスの咆哮』だけのものに変わった。
 しのめは尻を突き出した格好にされ、その真後ろでバスローブの前をはだけた男が、さっきと変わらないほほ笑みのまま腰を前後に激しく動かしている。
 「ひうっ! ひうっ! はひ……ひぃぃぃぃぃ……ご、主人さ、ま、すごいです……奥がっ……奥がっ……あああぁぁぁぁぁぉぉおおおくがぁぁぁああっ!!」
 真菜の方からは見えないが、真菜にはしのめが何をされているのか――はっきりと分かった。
 「イキますっ……イキますっ……イクイクイクイクイク……!!」
 しのめはひときわ大きな嬌声を上げると、鉄格子に拘束されたままの、ほのかな桃色に紅潮させた全身を、抗えない力に翻弄され、艶めかしくビクッ! ビクッ! と震わせた。鉄格子がガタガタと無機質な金属音を上げる。
 しのめのあごは上を向き、まるでメスの情念が形になって目に見えるのではないかと思うほどの淫靡な吐息が、その半開きの、唾液が少し垂れた唇から小刻みに何度も漏れた。
 男がしのめから離れると、やがてしのめの股間から白濁液がポタッ……ポタッ……と垂れ落ちた。
 真菜は、自分のショーツの中が濡れていることに、ようやく気付いた。
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