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黒椿人形館
第4章 壁
――しのちゃんの方がキレイだって……分かってるよ……
――あたしの身体は……
――美しくないよ……
真菜の中の劣等感は日に日に大きくなっていった。
真菜への責めは毎日施されることはなく最低でも一日必ず空きがあった。責めを受けない日は、しのめが責めを受けている声が部屋まで聞こえてきた。顔こそ合わせることはないが、しのめも同様に監禁され続けていることは確かだった。そのたびに真菜は――しのめの声を聞きながら、自身の花弁や肉芽をまさぐり、あふれた蜜液でベッドに染みを作った。
なぜか、しのめに対する劣等感が大きくなっていけばいくほど、しのめの声に欲情し、花弁からあふれる蜜液も増え、作る染みも大きくなっていった。それがどうしてなのか、真菜には分からなかった。
このベッドの染みだけは、毎朝起きても綺麗に掃除されていることはなかった。その上で寝ているので当然なのだが、床の絨毯の上で寝た日でも掃除されなかった。嫌でも目にするこのまだら模様に、真菜は常に羞恥心にさいなまれながらも、それを増やさずにはいられなかった。
そして、劣等感を感じても、羞恥心にまみれても――
――しのちゃんに、会いたい。
その想いは変わらなかった。
あの男になぜ協力しているのか、そんなことはもうどうでもいい。
ただただ、ひと目しのめを見て、触れて、抱き合いたかった。
しのめの『生』を感じるのが責めの悦びに悶える声だけ、というのが余計にその想いを募らせた。
これなら、まだ声が聞こえない方がましだ。
あの男が、わざとしのめのメスの咆哮が聞こえるように仕向けているのかもしれない。
――あたしの身体は……
――美しくないよ……
真菜の中の劣等感は日に日に大きくなっていった。
真菜への責めは毎日施されることはなく最低でも一日必ず空きがあった。責めを受けない日は、しのめが責めを受けている声が部屋まで聞こえてきた。顔こそ合わせることはないが、しのめも同様に監禁され続けていることは確かだった。そのたびに真菜は――しのめの声を聞きながら、自身の花弁や肉芽をまさぐり、あふれた蜜液でベッドに染みを作った。
なぜか、しのめに対する劣等感が大きくなっていけばいくほど、しのめの声に欲情し、花弁からあふれる蜜液も増え、作る染みも大きくなっていった。それがどうしてなのか、真菜には分からなかった。
このベッドの染みだけは、毎朝起きても綺麗に掃除されていることはなかった。その上で寝ているので当然なのだが、床の絨毯の上で寝た日でも掃除されなかった。嫌でも目にするこのまだら模様に、真菜は常に羞恥心にさいなまれながらも、それを増やさずにはいられなかった。
そして、劣等感を感じても、羞恥心にまみれても――
――しのちゃんに、会いたい。
その想いは変わらなかった。
あの男になぜ協力しているのか、そんなことはもうどうでもいい。
ただただ、ひと目しのめを見て、触れて、抱き合いたかった。
しのめの『生』を感じるのが責めの悦びに悶える声だけ、というのが余計にその想いを募らせた。
これなら、まだ声が聞こえない方がましだ。
あの男が、わざとしのめのメスの咆哮が聞こえるように仕向けているのかもしれない。