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黒椿人形館
第5章 人形
(3)
真菜は、しばらくの間、意識を失っていた。
意識を取り戻した時、真菜は相変わらず縛られたままだが、何かにまたがっていることが分かった。胴体は亀甲縛りのままのようだが、脚は全く縛られていない。そして股間に食い込む縄が、ない。
代わりに――
股間全体――肉芽や花弁、尻穴までも覆う細かくシリコンのような柔らかさの、細かなたくさんの突起を感じた。
真菜は横の鏡を見た。
両手は後ろ手に縛られたままで、天井から伸びている縄にくくられ、口はボールギャグで塞がれている。そして大きな三角柱の木材の尖った辺を上に向け、テーブルのように脚が付けられたもの――いわゆる『三角木馬』の上にまたがされていた。
畳んだバスタオルの上に小さな突起で埋め尽くされたシートがかぶせられていて、その上に真菜はまたがっている。天井からの縄で適度に上方に引っ張られているため、真菜の身体の重み全てが股間にかかっているわけではない。上半身を引っ張る天井からの縄がなければ、とても耐えられないだろう。冗談抜きで股間が裂けてもおかしくない。
さんざん痛みのみを体中に浴びせかけられた後だからなのか、クリトリスや膣口を刺激してくる突起は――全身の神経から『情欲』だけを一点の曇もなく取り出すかのように甘く歪んだ刺激を送り込んでくる。むしろ男の狙いは股を裂くことではなく、これなのだろう。
真菜は、まだ朦朧とする意識の中で、すでに花弁からメスの汁をにじませてることに気づいた。
――あ。
――きもちい。
――うん、きもちい。
全身は、熱蝋とバラ鞭で焼けつくような痛さだ。ただ股間の一点だけが――いやらしく甘い。
うつろな真菜の瞳が、男の姿をとらえた。バラ鞭ではなく、一本鞭を手にしている。
男は何か言っているようだが、真菜の意識はよどんでいて聞き取れない。
「ふごっっっ……!!」
真菜は、尻に強烈な痛みを感じた。
男が一本鞭で尻を打ったらしい。
力が分散するバラ鞭に比べ、一本鞭の痛さは強烈だった。
思わず全身がびくつく。
腰は勝手に動き、自ずとクリトリスや秘唇、尻穴を突起にこすりつけることになる。
尻からのしびれるような苦痛が全身に波紋状に広がる中、股間だけが下腹部の『メスの芯』にザラッとした電流を送り込んでくる。
「あぶっ……んあっ……」