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黒椿人形館
第6章 乱舞
 たっぷりと主の薫りを鼻で味わったあと、真菜は口でそれを味わった。
 亀頭に唇をつけ、少しだけにじみ出ているオスの汁をチュルッ……と吸いとり、亀頭全体を包むように口に含む。口の中にも、さっきまで鼻で味わった薫りが広がる。舌で愛おしく亀頭を溶かすようにくるみ、やがて全体を根元まで飲み込む。
 口の中で、肉棒が小刻みに痙攣するのが分かる。その痙攣に、真菜は全身を大きく揺らされるような感覚になる。
 やがて主は真菜の口から肉棒を離させると、真菜の唾液でたっぷり湿ったそれを、彼女の『下の唾液』でたっぷり湿ったメスの孔に突き刺す。
 真菜の肉壷を亀頭がかき分け、内壁をこすり上げていく。真菜の口からは悦びの鳴き声が漏れ出す。やがて一番奥にあるメスの扉もこすり上げられる。
 何度も、何度も――。
 そこでも、真菜は必ず絶頂するようになった。
 そして、男がいつも最後に行う髪の中への射精――。
 今では、頭皮というより内部に直接精子を浴びせられ、まるで脳を犯されているようで、脳髄に種付けされている淫猥な感覚を味わうようになっていた。

    ※  ※  ※

 そんな日々が一、二週間ほど続いたある日――。
 真菜がベッドに横座りしていると、部屋の鍵を開ける音がした。
 ――ご主人様だろうか……?
 もう夜ではあるが、いつもに比べ時間が早い気がする。
 木製の扉が開き、鉄格子も開く。
 「マナ!!」
 真菜の目に飛び込んできたのは――
 裸体に首輪だけを付けられている、しのめだった。
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