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黒椿人形館
第1章 黒椿館

いつしか真菜は大勢の『しのめ』に見とれていた。
少し細身だが、肉付きの良い太ももに、美しくツンと張りのある丸く桃のような尻。静脈が青くうっすら浮かぶ白い肌。縄で絞られ強調された乳房。そしてその先端に切なげに顔を出している淡く甘い色をした突起――。
『しのめ』の緊縛された艶めかしい裸体に囲まれているうちに、真菜は下腹部に違和感――いや、違和感と言っていいのだろうか――その奥底にある『芯』を何かに軽くつままれ、妖しさをまとった淡い淡い快感が一瞬で背筋を駆け上がっていったような気がした。
真菜はそのまま動けなかった。
しかし、しばらくして真菜はふと我に返り、自分を責めるような気分になった。
その時。
真菜の耳がかすかな音をとらえた。
低いうなるような音。
真菜はその音の元を探しつつ、立ち並ぶ『しのめ』の間をゆっくり歩いていった。
部屋の奥へ進むにつれ、その音が少しずつ大きくなってくる。
――右の奥……?
真菜は、ある『しのめ』の前に立った。
音はここから聞こえてきているようだ。
真菜はふと目を下にやった。
『しのめ』の股間の縄の間から細いコードが伸びていて、先端にスイッチのような機械がぶら下がっている。
「……ぅぁぅ……ぁぅ……」
真菜は思わず全身をビクリとさせて後ずさった。
空耳ではない。間違いなく、目の前の『しのめ』は猿轡の隙間から蚊の鳴くような小さな嗚咽を漏らしている。『しのめ』はかすかに身体を震わせ、耐え切れないように腰をピクッ……と痙攣させた。
そして、真菜と目が合った。
少し細身だが、肉付きの良い太ももに、美しくツンと張りのある丸く桃のような尻。静脈が青くうっすら浮かぶ白い肌。縄で絞られ強調された乳房。そしてその先端に切なげに顔を出している淡く甘い色をした突起――。
『しのめ』の緊縛された艶めかしい裸体に囲まれているうちに、真菜は下腹部に違和感――いや、違和感と言っていいのだろうか――その奥底にある『芯』を何かに軽くつままれ、妖しさをまとった淡い淡い快感が一瞬で背筋を駆け上がっていったような気がした。
真菜はそのまま動けなかった。
しかし、しばらくして真菜はふと我に返り、自分を責めるような気分になった。
その時。
真菜の耳がかすかな音をとらえた。
低いうなるような音。
真菜はその音の元を探しつつ、立ち並ぶ『しのめ』の間をゆっくり歩いていった。
部屋の奥へ進むにつれ、その音が少しずつ大きくなってくる。
――右の奥……?
真菜は、ある『しのめ』の前に立った。
音はここから聞こえてきているようだ。
真菜はふと目を下にやった。
『しのめ』の股間の縄の間から細いコードが伸びていて、先端にスイッチのような機械がぶら下がっている。
「……ぅぁぅ……ぁぅ……」
真菜は思わず全身をビクリとさせて後ずさった。
空耳ではない。間違いなく、目の前の『しのめ』は猿轡の隙間から蚊の鳴くような小さな嗚咽を漏らしている。『しのめ』はかすかに身体を震わせ、耐え切れないように腰をピクッ……と痙攣させた。
そして、真菜と目が合った。

