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第7章 仲直りとキス

「いきなり会わないようにして。
何かあったとかと思って会社の近くまで行ってみれば。
男と仲良く帰ってるじゃんか。
あれってもしかして前の不倫相手？
俺と会う時間はなくてもそいつとは一緒に帰るんだな」

え？

「飽きたなら飽きたって言えばいい。
会わないって手段は付き合う前のオレが高校生だって分かった時と同じだ。
紗江子さんは、前に俺と初めてセックスして、高校生だと分かった途端無視して。
今度は付き合って喜ばせて、また会わない。
持ち上げて落として。持ち上げて落として。そんなに高校生は扱いやすいか？」

「ツカサ？」

「どうすればいいか分かんねェよ」

「ツカサ。あの・・・」
「なに？」
「あの。誤解だよ」
「何が？」
「全て」
「全て？」

「うん」

一体どこでお互いに勘違いが始まったのか。

「私、仕事でツカサの学校の前を通った時。
校門からツカサが出てきて。
女の子が腕をからませてたの」
「あれはちがっ！マネージャーだよ」
「うん。私ね・・・ヤキモチ妬かなかったんだよね」
「―――っ！」
「あ！勘違いしないで。好きじゃないってことじゃなくて。
ああ、学生同士で似合うな。って思っちゃったの」
「・・・・」

「それを明日香に話したら、ヤキモチは妬かなきゃいけないって。
それで女は綺麗になるんだって」
「紗江子さんは、ヤキモチ妬かなくても綺麗だよ」

そんなツカサの言葉に苦笑する。

「ありがとう。でも現状に甘んじちゃいけないから
一緒にダイエットしたりエステに行ったり明日香と綺麗になる作戦をしたの」
「うん」

「ビックリさせたいから。
ダイエットが成功するまでツカサに会わないって決めて」
「・・・・なんだよ。それ」

「ごめんね。それと、私が話してた人。不倫してた人じゃないよ。
新田部長って言って、中学生のお嬢さんがいるいい人だよ。
私の不倫していた人の何倍もいい人。たまたま一緒になって駅まで帰っただけ」

「何でもないのかよ？」