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一夜の愛、人との愛
第9章 罪の尺度
己の腹部を見つめ神妙な顔になる真理亜に、コーラルが困ったように微笑みながら、"天使の子供は子宮を膨らませることは無いから、見た目は変わらない"、と語る。
それはそれで安心したものの、恐ろしい展開に真理亜は緊張の糸が切れたように深く息を吐いた。
「なんか、・・・・凄いんですね、天使って」
少し前まで覚悟を決めていたはずが、まだ残っていた衝撃的な事実に、もう驚くのも通り越して感心してしまう。
「あの、コーラルさん…。やっぱり、水、もらってもいいですか?」
「分かりました」
彼女の、その一言に、金髪の天使も柔和な空気を取り戻す。
微笑んで水を取ってきた彼は、彼女にグラスを渡してから、空気の淀みをほぐす用に一度背筋を伸ばし翼を大きく広げた。
「ふぅ」
堅苦しい雰囲気に、息が詰まっていたのだろう。
深呼吸して身体を伸ばす彼の姿は幻想的で、真理亜は口に含んだ水を嚥下し損なっていた。
思い出したように静かな空間にゴクッと喉の音を響かせてから、真理亜は照れたように視線を逸らし、小さく笑う。そして、目の前の天使も同じように微笑んでくれたのを見て、安心したようにルシオに右手を這わせた。
それはそれで安心したものの、恐ろしい展開に真理亜は緊張の糸が切れたように深く息を吐いた。
「なんか、・・・・凄いんですね、天使って」
少し前まで覚悟を決めていたはずが、まだ残っていた衝撃的な事実に、もう驚くのも通り越して感心してしまう。
「あの、コーラルさん…。やっぱり、水、もらってもいいですか?」
「分かりました」
彼女の、その一言に、金髪の天使も柔和な空気を取り戻す。
微笑んで水を取ってきた彼は、彼女にグラスを渡してから、空気の淀みをほぐす用に一度背筋を伸ばし翼を大きく広げた。
「ふぅ」
堅苦しい雰囲気に、息が詰まっていたのだろう。
深呼吸して身体を伸ばす彼の姿は幻想的で、真理亜は口に含んだ水を嚥下し損なっていた。
思い出したように静かな空間にゴクッと喉の音を響かせてから、真理亜は照れたように視線を逸らし、小さく笑う。そして、目の前の天使も同じように微笑んでくれたのを見て、安心したようにルシオに右手を這わせた。