この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
一夜の愛、人との愛
第12章 穢れた天使は夢を見る
素足に纏う高級そうな布を揺らしながら、真理亜が、静かにザレムから1メートルほどの岩場に腰を降ろした。
その、眩暈がするような女の匂いに、ザレムが瞳を閉じて俯く。
このままでは駄目だと分かっているのに、見張りを呼ぶことも出来ない。

「ごめんなさい」

真理亜の声が熱っぽく響き、ザレムは動かずに表情だけを、きつくする。

「一晩だけ、ここに、いさせて」

この女は、気付いていないのか。
紡がれる言葉が湿り気を帯びて、身体に篭った熱を滲ませていることを。
お前の身体を火照らせている、この場所に、ヒトの身体を癒やすための空気など無いのだということを。



真理亜は岩場に腰掛けて、膝を抱いて目を閉じている。



闇の中で微かに光を反射する寝間着のような上下が、彼女の呼吸に合わせて、時折、ゆったり揺れてみえる。



ザレムは目を閉じたまま、唇を噛み締めている。








それぞれの緊張感を包むように、地下から見えない空の色に、今、黒がゆっくりと潜り込んで来る。







/226ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ