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保健室は絶対領域
第12章 疑惑

「とにかく、風間の所へ。」

ルイが、二人を先導した。


カイは桜子が人混みではぐれない様、自然に手を取ってくれた。

ルイが、人をかき分けながらどんどん繁華街の奥へと進入していく。


(この二人は、どうして私の事を知っているんだろう?)


桜子が考え事をしながら歩いていると、すれ違う人にぶつかりそうになった。


「離れるな。」

カイに腰を掴まれて、ぐっと引き寄せられる。


「ご、ごめんなさい。」

カイの男性的な力強い香りに、身体がすっぽり包まれる。


桜子は恥ずかしいと思いながらも、そのまま歩いて行った。


先に到着したルイは、不機嫌そうに二人を見てる。

ルイの表情に気が付いた桜子は、慌ててカイから離れた。
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