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第27章 本当の理由 2
大袈裟じゃなく、彼女は俺の全て。




そして1年後。
彼女が受けたオーディション。
化粧品か何かのイメージキャラっての?


広告代理店に務める友人のトコでのやつだったから、内緒でこっそり見学させてもらった。






スイッチの入った彼女からは、他の子には無いオーラみたいなのが見えた。


俺の知らない彼女。
彼女が遠く感じる。

もし本当にデビューなんてしてしまったら、更に彼女は遠くに行ってしまうだろう。




…女優なんて、芸能界なんて目指さないでほしい。







もちろん本人には言えなかったけど。
キミは俺の腕の中にいればそれでいい。




友人に頼んで、決定権を持つ役職の男を紹介してもらった。

彼は美織を気に入っていたみたいだ。
ちょうど俺が知ってた、ちょこちょこテレビで見る読者モデル上がりのタレントがいたから
そっちを推しておいた。


美織のことはイメージが合わないだの、無名すぎて誰も食い付かないだの…
思い浮かぶ限りの否定をした。


そしてイメージキャラは見事にそのモデルに決定した。
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