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だって可愛いから。
第5章 美奈の覚悟
樹ならこうすれば喜ぶのに。これが好きなのに。
でもそれは未奈には同じではないようだ。
『女の人ってむつかしいや。』
思いながら未奈の顔をのぞくと、やはり泣いていた。
きょうすけや樹が泣くとは違う。
恐怖と戸惑いど…絶望までも感じているのかもしれない。

そんな事を思ったら、きょうすけの中で急に面白味がなくなってしまった。
「…僕は中途半端だなぁ。」
そう呟いて、未奈の膝を固定するバンドから未奈の脚を解放した。
未奈はきょうすけの顔を見ることもなく、下着を上げると体育座りで顔を膝に突っ伏して震えていた。
「…未奈。ごめん。無理矢理過ぎた。」
何だか急に気が小さくなって、人が変わったようだ。
きょうすけ自体もそれを感じていた。
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