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だって可愛いから。
第6章 新たな主
プルル…プルル…
呼び出し音を聞きながら、きょうすけは手に汗を握っていた。
プルル…プルル…ガチャ
呼び出し音が止み、通話状態になった。
向こう側からは何も聞こえない。
「あっ…すいません…まだ繋がってるとは思わなかった…」
思わずそう告げると、向こうからの声がかえってくる。
「…誰だ?」
その声にゾクっとした。あの時の…嫌になるほどイかされその声は変わっていなかった。例え電話越しでも。
「き…きょうすけ…と申します…」
錦が覚えている保証は何処にもないのに、自分の名前を告げる以外にはどうしようもない。
すると間を空けずに笑うような息が漏れた音がした。
「…あぁ。樹の変態小僧か。だいぶ経ってから連絡よこしたな?」
「掃除してたらメモが…出てきたもので…まだ繋がるのかと…」
しどろもどろにしゃべっていると、錦が言いつける。
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