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だって可愛いから。
第1章 エレベーター
男の子は目をまん丸にして女をみた。

「え?あ…いませんけど…」
眉をしかめながらも、取りあえずは質問に答えた。
別に答える義務などないのだが。

「そうなんだ。可愛いのに勿体無いね。」

大概可愛いなんて言われる男の子はその容姿にコンプレックスを持っていることが多い。
そこをあえて突っついたのだ。
「そんなの、嬉しくないですから。」
少し機嫌を悪そうにして、そう言った。

「私、君みたいな男の子好きだな。…エッチな事とか…してみたいな…」

ムッとしながらもしっかりと受け答えする真面目さと、怒った顔も可愛くて、ついからかってしまった。
「なっ!何いって…」
取り乱した男の子をじっと見つめる女。
「興味…ない?」
女は首元のボタンを三つほど外しながら言った。
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