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第3章 勝彦の決意

ばんっ！

大きく開け放たれた運転席のドア

ゼェハァとあえぎ、汗だくの男が半裸の少女を抱きかかえて車内から飛び出してきた

ふらつく足で必死に少女を抱える

車から遠ざかるとゆっくりと少女を地面に下ろした

何度も何度も大きく深呼吸を繰り返す

次第にはっきりとした足取りで車内へ再び戻っていく

車のドアというドアを全て開け放つ

後部座席に積んだ四つの七輪を軍手を嵌めて降ろしていく

暫くそのまま空気を入れ替えゆっくりとまた少女の傍に戻った男は、優しく持ち上げ意識の無い少女を車内へと運んだ