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TABOO
第2章 愛しき人~ 二度めの出逢い
夕方夫が帰って来た。



『お帰りなさい。
明日の用意、
できてるわよ。』



『ああ、有難う。』


食事中、美沙はなるべく明るく務めた。これからこの夫と
どうなるのだろう。それは美沙にも
解らなかった。



食事も終わり
早めに床につく夫。明日の朝は夫は早い。
美沙もそれに合わせて
起きないといけない。



最近の美沙は、
心身ともに落ち着いていた。それは久しぶりの事だった。
レイの存在がこんなにも
大きなものになっていたのか……
明日は1日どうしよう。そんな事を思いながら
美沙も眠りについた。





……レイと……二度目の再会……



……当日……
朝から美沙は
ソワソワしていた。
初めてデ-トをする
少女のように……



夫は7時前には出ていった。レイをずっと一人で、
部屋で待つ事は
出来そうにない。



『…久しぶりに映画でも
見ようか…』



その時レイから
メールが来る。



『おはよう♪
今から仕事に行くよ。
頑張ってくるね。
美沙は俺と逢うまで何してるの?』



『おはよう♪
映画でも見ようと思って』



『悪い奴に声かけられるなよ?めっちゃ心配~』



『大丈夫よ。笑っ
ついてかないから』


『約束な!
じゃ夜ね?超楽しみ♪』



ふとレイと
出逢った頃の事を
思い出していた。
思えば初めての
レイとの出逢いも、偶然からだった。



あの日美沙が、
いつもと同じ行動をとっていたら、
レイと逢う事もなかったのだから。
神様の悪戯に
美沙は感謝した。



レイに逢えた喜びを心から感じていた。
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