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粉雪のファンタジー
第2章 先輩の告白
『スイマセン。
大事な話しなのに、飲むなんて。』



『いーよ。
そうでもしなきゃ、やり切れないだろ?』



『……はい……』



実際、不謹慎だと
思ったが、飲まないと
やってられなかった。







『……涼……
雪と付き合って
何年になる?』







『……2年です……
今度のイブが来て
3年です。』







『そうか。
大事にしてくれて
有難うな。』



『……いえ……
俺の方こそ。』



やがて先輩は
覚悟を決めたように話しだした。



俺は先輩の顔つきを見て、



ああ…やっぱり……重大な事なんだ。
と思った。







……俺も……覚悟を決めた……







『……涼……
はっきり言った方がいい…?』



『……はい……
お願いします。』



『じゃあ
はっきり言うよ。』


『……』







『……あいつは……雪は……もう
長くない……』







『……ハ……?』







一瞬……
何を言ってるのか
解らなくて聞きかえした。



『え?
なんて言ったんですか?』



『だから!
雪は!あと……
少ししか生きられない……』



『えっ!?
ちょっ!!
何、言ってるんですか?
いくら先輩でも
怒りますよ!?』



『……涼……
落ち着けよ!!
冗談でこんな事
言えるかよ……
俺もそこまで
暇じゃない。』



『……そんな……
嘘ですよね?
雪が……雪が……
死ぬ訳…な…い……』







『……涼……
本当なんだ……』






……俺は……
泣いていた……






『……ッツ……
後…どのくらい?』


『……もって……
後1年…イブまで
生きられるかどうか。』



『…な…んで……』


『不治の病で
解るか…?』



『……はい……
なんと無く……』



『発覚したのは
おまえと逢って
少したってから……涼には最後まで
言えなかったって。』



『……』
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