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第2章 彼の居る場所

……そしてまた……私は涼の車に乗った……



『……涼……
ほんとにご馳走様！美味しかったわ♪』



『……ほんと？……良かった♪
何処に行けばいいの？』



『……あ……
じゃあ駅で……
有り難とう、涼。』



『……OK♪……』



……それから……
帰りの車の中は、
二人とも恐ろしく、無口になってしまった。



……やはり……
別れの時間が、
迫って居るからだろうか……



……私は……
まだ別れたくは、
無かった……








……涼とまだ……
一緒に居たい……








……そして……
私は確信した……



……涼に……
心を奪われてしまった事を……







……私は……
涼を好きになって
しまったんだ……








……やがて……
駅に着いた。







……本当に……
これで涼とお別れ。








……もう涼に……
逢う事も無い……








『……涼……
ほんとに有り難う。元気で……
雑誌が出来たら、
お宅に発送します。』



…と私が車から、
降りようとした、
その時だった



……涼に……
思い切り右手を、
掴まれたのだ……








『……結奈……
ホテルキャンセルして……』








『……え？……
涼……な、に？』








『……俺……
まだ結奈と……
離れたくない……』








『……涼……』







『……結奈と……
まだ一緒に居たいんだ……』








『……涼……
有り難とう……
でも……』








『……だって……
今離れたらもう、
結奈と二度と……
逢えないかも、
知れないだろ？
俺そんなのやだよ！このまま結奈と、
終わりにしたくない。』



『……え？……
涼……
それって？……』








『……俺……
結奈が好きだ……』







『……涼……
本気で？……』








『……ほんと……
嘘じゃ無いよ……』







『……』