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白雪姫にくちづけを
第2章 再会*~第1部~
ガチャ
『ただいま。』
『浩巳!おかえり!
よかった、間に合ったねー!』
慌ただしく母が駆け寄ってくる。
浩巳は顔を見るやいなや、ため息をついた。
『で、結局何なの?今日のサプライズって。』
『ふふふ。慌てない慌てない。
それよりアンタ、服着替えてきたら?』
『着替え?どっか出掛けんの?』
『でも、もうすぐ来る頃ね。
愛想良く迎えてあげてよ~。アンタ、目つきこわいんだから。』
『っっは??誰か来んの?!誰だよ?!』
『うふふ、覚えてるでしょ!
昔隣に住んでた…
浩巳の初恋の君よ♡(*ノωノ)』
『初こ…!?』
ピンポーン
背後から響き渡るインターフォン
振り向きドアを開く、その一瞬の間に
彼の頭の中で、すべてが繋がった気がした。
───“大事なイベント”────
─“あんな若い女いたかな”───
────“小さな子は守らなきゃね”──
──“昔隣に住んでた”──
──────────“初恋”────
耳にしたフレーズが、光のように駆けめぐる。
ドアノブを回す手の動きが…
自分を取りまく全ての空気が…
まるでスローモーションに飲み込まれたように映る。
扉の外にいる人物は、彼女に間違いない。
ガチャ
『あ、あずさ!!?』
『こんばんは。』
ようやく2人は再会した。