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白雪姫にくちづけを
第20章 海
『和宮祐也の頭と最後の文字をとって、“カズヤ”ってあだ名なんです。』
翔平に話しかけるカズヤの側から離れるように、浩巳はあずさに近づいた。
『…おだんご。』
『ふふ、そうなの!りっちゃんが髪してくれたんだ。』
おだんご頭の あずさは、セットアップのパーカー、短パンを履いている。
タオル生地のボーダー柄が、目に涼やかだ。
『年上ばっかりで、ごめんね。
りっちゃんの彼氏はみんな初対面だけど…他の3人は気軽に話せるから、緊張しないで?』
『ん…まぁ、よく喋ってるよね。』
浩巳の視線の先には、相変わらず 翔平に話しかけるカズヤの姿があった。
『あはは、カズヤのこと?場を盛り上げようとしてくれてるんだよ。
浩巳はもう、話した?』
『ん…会話にならないけど。』
『そう?いい奴なんだけどな。』
『あずさちゃん、この後泳ぎに行く?』
キャミソール風の水着に短パン姿の芽衣は、あずさに飲み物を差し出しながら言った。