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白雪姫にくちづけを
第4章 距離《浩巳side》
カチャ
目の前に、カステラと紅茶が現れた。
『大したものじゃないけど、よかったら。』
どうやら、あずさからの手土産のようだ。
『ああ、いただきます。』
あずさは様子見な感じでのぞき込んできたが、まだ目を合わせられない。
それにしても、あずさの変わりようには驚いた。
昔は男みたいだった短い髪も、胸の辺りまで伸びてるし。
しおらしいなんて言葉とは無縁な性格だったのに、礼儀正しくて、女性らしくなってて、それに、
それにだな…
(可愛い…。これは相当モテるんだろうな。)
………ん?
『『あ』』
なんて考えごとしてる間に、あずさのカステラを奪ってたらしい…。