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白雪姫にくちづけを
第5章 くちづけ


『きゃははは。あたし、ひどい顔!』


『確か、どっちが相手を早く笑わせられるか、変顔で勝負してた時よ。』


『くだらねー…ぶっ…!』


『この浩巳、ユニークでしょ。』


食後のアルバム鑑賞は大いに盛りあがった。


3人で話しているうちに、懐かしい思い出が次々に蘇ってきて、あずさは嬉しくなってきた。


(あたし自身、あんまり覚えてないと思ってたけど。こうして写真を見ながら当時の様子をおばさんに話してもらうと…ついこの間のことみたいに思い出すなぁ)


その思いは浩巳も同じようで、再会から彼らを包んでいた 気恥ずかしい雰囲気も、もうすっかり消えていた。


『ただいま。』


『あら、あなた。おかえりなさい。
もう、そんな時間になってたのね。』


『お久しぶりです、おじさん。
昔、隣に住んでた中山あずさです。
今夜は夕飯をごちそうになりました。』


『あぁ、聞いてるよ。お父さん元気?』


簡単な挨拶を終え、あずさは自分のアパートへ帰ることにした。


『おばさん、今日はごちそうさまでした!』


『楽しかったわ!普段、男ばっかりだから、女の子がいてくれるだけで嬉しいのよ。遠慮せず、またいつでも寄ってね。
じゃ、浩巳、よろしくね。』


『ん。行こうか。』


あずさは浩巳と共にマンションを出た。


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