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白雪姫にくちづけを
第25章 オオカミ予報*



《今日は大気の不安定な一日です。》



『いつまで寝てるの?置いてっちゃうよ…』


チュ…


くちびるがとろける感覚の中、彼女は薄っすらと意識をうつつへ戻す。


『んぅ…』



《午後は激しい雷雨となり、時折、強い突風が吹く地域もあるでしょう。》



『浩、巳…//んっ…』


ギシッ…


ベッドの軋む音が微かに聞こえると、彼女の全身に重みがのしかかってくる。


『無防備…』


チュっと彼は鎖骨に唇を忍ばす。


『んぅ…あ//だめったらぁ!』



《家を出る時は晴れていても、雨具の準備を忘れずお出かけ下さい。》



ようやく甘い罠から抜け出し、あずさは大きな声を出した。


『はは、おはよ。』


浩巳は楽しそうに微笑んだ後、ムギュッと彼女の体に体重を預けた。


『お、重いよ〜…いま何時?』


『まだ6時。』


『なっ…何でこんな早くに浩巳が?』


寝ぼけていた頭がようやく回り出す。
昨日、浩巳は日付が変わる前にマンションに帰ったはずだ。


『んー…朝の起きぬけを襲おうと?』


『バカ!』


あずさの部屋の合鍵を使い、彼は夜這いならぬ朝這いにやってきた…?


『あはは。本当は忘れ物取りに来たんだ。昨日寄った時、宿題のプリント忘れた。』


あずさから離れ、浩巳はぴらっと数枚の紙を見せて言った。


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