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白雪姫にくちづけを
第26章 こひつじレッスン*


自分の闇を吐露し、浩巳はあずさから離れた。


『失望させたかな…?』


背を向けてベッドに腰掛ける浩巳に、あずさは後ろからそっと腕を伸ばす。


(まさか。そんなことない!そんなの、全然、卑怯なんかじゃないよ…!失望なんてしない!)


『いやなこと聞いて、本当にごめんなさい。
…でも。でもね、浩巳。あたし、ちょっと嬉しかったって言ったら…軽蔑する、かな?』


『…え…?』


振り向く浩巳の唇を、彼女は甘い吐息で塞いだ。


(あたしを求めてくれるのは嬉しいに決まってる。…あたしだってあるよ。浩巳に隠してる、厭らしい自分。)


『あたしね…あたし…//はしたないって叱っていいよ。会えない夜は浩巳のこと考えて、このベッドで…1人でその…してる///』


(浩巳に知られるのは怖い。嫌われちゃうのかも…。でも、好きだからこそ…求めるんだもん。それは自然なことだよね?)


『卑しいでしょ…あたしだって本当は、心の中で浩巳にえっちなこと、して欲しいって思ってるんだよ。』


チュ


『…どう?こんな女もう嫌になる?』


緊張した、あずさの表現が彼の瞳に映る。


『まさか。ならないよ…//』


『よかった。あたしも一緒…すきよ。』


あずさは安堵の息を吐いて、甘えるように浩巳に口づけた。


浩巳の闇をいとも簡単に照らした彼女の言葉。
乱したいという欲望を、すんなりと受入れ、そんな自分を求める欲求があるのだと彼女は言った。
浩巳の心が軽くなる…
くちづけをかわす彼女はより一層、愛おしく思え、狂おしい欲が、途端に沸き起こった。


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