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白雪姫にくちづけを
第31章 約束の花
*** *** ***
『あずさ!』
披露宴会場の外で梨々子と話していると、駐車場方面から浩巳がやってきた。
『え!やだ、浩巳くん、超イィ男になってない?!』
『もぉー//りっちゃん、じゃあ後でね!』
『ごゆっくり〜♡』
梨々子に茶化されながら、あずさは浩巳の元へかけて行った。
『浩巳、面接お疲れさま!』
『ん。友達の結婚式どうだった?』
『うん、素敵だったよ!』
面接帰りの為、浩巳はスーツ姿で現れた。
(浩巳のスーツ姿、カッコイィな…//)
梨々子の言うように、最近、浩巳は逞しくなり、前にも増して魅力が上がったと、あずさ自身も感じていた。
(大学入って、体力つける為にって引越し業者のバイトなんかしたりして…体つきも結構変わったんだよね//)
あずさが無言で見惚れていると
『変な奴に声かけられたりしなかった?』
浩巳が顔をしかめて彼女を覗き込む。
『へ?!変な奴?!』
『や、ナンパとか。』
『ないよ、そんなの!』
『ったく…おれのいない所であんま召かしこむなよ。心配になるだろ。』
そう言って、ムスッとした顔を隠すように背を向け、浩巳はあずさの手を取って歩き出した。
(し…心配なのはあたしの方だよ…
どんどん男らしくなっちゃって//)
繋がれた大きな手にときめきながら、あずさは教会の前まで連れて来られた。