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白雪姫にくちづけを
第31章 約束の花
『はぁ〜緊張した!』
『ふふ、面接とどっちが緊張した?』
彼の胸で問いかけると、浩巳は恥ずかしそうに、目を逸らした。
『ごめん…今日、面接って言ったの、あれ、うそ。』
『?!えぇ??』
『面接は先週だったんだよ。もう、最終面接まで決まった。』
『そ、そうだったの?でも、スーツ着てるし…?』
『…///こんな上等なスーツで面接なんか行かないよ!』
『んん…』
チュ…チュ…
『指輪の仕上がり、今日だったんだ…受け取って、速攻来たんだよ//』
(あたしのために…指輪も、スーツも…//)
『し、しあわせ…//』
あずさが呟く姿に、浩巳はやさしく目を細める。
『自分の卒業まで…待てなくて。
こないだもあずさ、会社の先輩に告白されたりして…あずさがどんどんイイ女になるからっ///。
おれのお姫さまってしるし、早くつけたかったんだ。
…はずしちゃダメだよ?』
『うん////』
とろけそうな彼の言葉に耳を傾け、あずさは遠い日を思った。
チュ
『…あずさ、いま何考えてるの?…チュピ』
『ん…ふふ…たぶん、同じこと…チュ』
──ねぇ 、ぼくとケッコンしようよ。
──ケッコンしたらね、すきなひととずーっと いっしょに いられるんだって。
──ぼく、つよいおとなになる!だからケッコンして!
──そうしたら、ずっと いっしょだよ!さみしくないね!
──じゃあ、やくそく!