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白雪姫にくちづけを
第32章 番外編
『はは…元気そうだね?』
玄関で抱擁する彼女の頭を撫でて、浩巳は顔を綻ばせる。
『ケーキ、潰れちゃうとこだった。』
『え?ごめん…//』
浩巳は手荷物とケーキの箱を持っていた。
学校帰りのまま来たようで、制服姿だ。
『あと戸締り。おれが来るって分かってても、鍵は空けてちゃダメ。』
せっかく会えたにも関わらず、淡白な彼の態度。あずさは唇をへの字に曲げた。
『まったく…浮かれてたんでしょ?』
俯いて靴を脱ぐ浩巳。
『ほんとにもう…』
(むう。浩巳はそんなに会いたくなかったのかな?何だかあたしだけ、はしゃいじゃって…)
チュッ!
顔を上げたかと思えば
トンと壁に手をついて、不意打ちのキス。
『可愛いね。』
『/////!!』
『照れてる。』
意地悪く笑った浩巳は そのままあずさを残して、部屋にあがった。
『も…もぉー!///』
(すぐに抱きしめてキスとかでいいのに!わざと素っ気なくしたんだ//)