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白雪姫にくちづけを
第12章 募る想い


『…で、次はいつ会えるの?浩巳くんだっけ?』


軽くフテた梨々子の頭をなでながら、芽衣は続けた。


『うーん、それが…』


浩巳は来週からテスト期間に入るらしかった。ちょうど彼のテストが終わると、入れ替わるように大学でのテストも始まる。


『え、来週から3週間は会えないってこと?!』


『でも今週はまだ会えるんでしょ?鉄は熱いうちに打たなきゃな!』


しかし今週は、お互いのバイトが被っていて会えそうもなかった。


『約1ヶ月も会えないじゃない!あずさちゃんも、浩巳くんも、切ないなぁ…』


芽衣とあずさがため息を漏らすと、梨々子がバンッ!と机を叩いた。


『…よし!あずさ!浴衣買いに行こう!!』


『『はぁ?!』』


梨々子の突然の提案に、2人はいぶかしげな表情を浮かべる。


『ほら見て!ちょうど、花火大会が始まる時期だよ。次に2人が会えるのは。』


梨々子は、持っていた雑誌の花火大会特集ページを開いて、どうだと言わんばかりに ふんぞり返った。


『なるほど…浴衣でおめかしして、今度こそ告白ゲット作戦だね?!』


芽衣も瞳を輝かせて賛同している。


『え?え?』


一人事態の飲み込めないあずさだったが…


『そうと決まれば、早速今週!ショッピング行くよ!!大丈夫!今回のお詫びに全面協力するからさ!』


どうやら、梨々子の計画に強制参加が決まったらしかった。


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