この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
白雪姫にくちづけを
第12章 募る想い


『浩巳、帰ろーぜ。』


『おれ、図書室寄ってく。』


『勉強か?めずらしーな、お前がわざわざ図書室行くなんて。つーかむしろ、すんな!もともと頭いーくせに、それ以上勉強すんな!』


『うるさいぞ。じゃーな、沖田。』


浩巳の通う高校は、テスト期間に入っていた。


授業は早めに終了し、部活動もバイトも禁止となるこの期間。以前までの浩巳は、試験勉強もそこそこに、自宅で趣味の読書を満喫して過ごしていたのだが。


(…今までは良かったのに。)


今回は、家での読書も勉強も、全く進んでいなかった。


ガラッ


ため息と共に図書室の扉を開けると、過剰なほどの静寂にのみ込まれる。


(いつ来ても不気味だ。)


彼は、昔から図書室独特の空気が大嫌いだった。


集中力を高める為というよりは、この場にいることを許される為に作り出される、無音空間。
息さえ殺しあって他人と静けさを共有しようとする神経が、彼には理解できなかった。


ただでさえ人の集まる場所が嫌いな浩巳だったが、今回は、無理にでもここへ来る理由があった。


(とにかく。家でできないなら、学校でするしかない。)


試験勉強中の生徒で溢れかえる中、彼はようやく見つけた空席に着く。


(…人、居すぎ。)


早くも居心地の悪さを実感しつつ、カバンから筆記用具と教科書を取り出した。


/286ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ