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白雪姫にくちづけを
第17章 お泊り禁止
『今後、平日のお泊まりは禁止よ!』
『…ッゴホ!//』
お茶を飲んでいた浩巳はむせてしまった。
『2人は未成年だから…成人するまでは、いくつか約束して欲しいことがあります。』
おばさんは真剣に、でもとても優しく話してくれた。
『嘘と隠し事をしないこと。
これだけは、絶対守ってほしいの。
成人したら、全部忘れてくれて構わないわ。
でも今は、2人は何の責任も負えない立場だから…何か困ったり、問題が起きた時には、きちんと大人を頼ること。』
2人は黙って話を聞いている。
『大人だから、時には2人を怒ることもあるかも知れない。
それでも、嘘はつかないで。
きちんと話して欲しいの。
あと少しだけ…子供の世話をさせてちょうだいね?』
おばさんは声は明るかったけど、ちょっと寂しそうでもあった。
『あずさちゃんは、私の親友の大事なお嬢さんだから。
ここにいる間は、いくらでも頼ってね。』
そこまで言うと、ふうっと息をついて、おばさんは立ち上がった。
『さてと、そろそろお掃除しよっと♪
あずさちゃん、お昼も夕飯も、良かったら食べてってね。』
『…あ、そうだ浩巳!』
『あん…?まだ何かあるのかよ?』
二階にあがる手前で振り向いたおばさんは、浩巳を手招きして一人呼び寄せた。
あずさには聞こえなかったが、おばさんは何か彼に囁き…ものすごい剣幕の浩巳に二階へ追いやられた。
『ごめんねー、二度は言わないから!』
そう言うおばさんに見向きもせず、浩巳はムスッとしてあずさの元へ戻ってきたのだった───