この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嘘つきな唇
第3章 逃避行
『……雪奈♪……
新婚さんみたいだね♪』
『……ふふ♪……
そうね♪』
……すると……
お肉屋さんの叔父さんが私達に、
話し掛けて来た。
『……お♪……
お二人さん♪
随分若い夫婦だね♪新婚さんかい?♪』
『……え?……
私達は!』
『……ありがと……叔父さん!
俺達先週結婚した、ばっかりなんだ♪
お肉オマケして♪』
『……ちょっ……
ル、ルウ。汗……』
『……ヤア……
兄ちゃんには叶わないねえ~!
よっしゃ!俺からの結婚祝いだ♪
ドーンとお負けするよ♪
奥さんべっぴんさんだしな♪
持ってきな♪』
『……叔父さん!……有り難う♪』
『……叔父さん……幾ら?』
すると叔父さんは、ルウの耳元で何か、囁いた。
途端にルウが笑顔になって!
『……雪奈♪……
タダだって♪』
『……えっ?……
そんな悪いわー』
『……奥さん……
いいのいいの♪
内緒で持ってきな♪』
と言うとお肉を、
袋に入れて、
グラムと値段を書いて私達の、
買い物カゴの中に、入れてくれた。
……すると……
ルウが満面の笑みで叔父さんに、
『……叔父さん!……有り難う♪
また来るよ♪』
と手を振って居た。私も笑顔で会釈した。