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嘘つきな唇
第1章 出逢いは突然に






『……着いたあ♪……んー気持ちー風♪』







『……ルウ♪……
お疲れ様♪』



『……いいえ♪……下降りよっか?♪』


『……ええ!……』



……ルウはまだ……私の右手を離さない……








……ルウ私……
期待しちゃう
じゃない……








『……わあ……
綺麗♪……』



『……すっげ!……綺麗♪』



真夏の海だと言うのに平日のせいか、
人も疎らで……
ほとんどルウと、
二人だけに近かった。








『……雪奈……
おいで♪座ろう♪』







『……ええ♪……』







私も海に来たのは、久し振りだから、
やっぱり嬉しい♪



するとルウは、
自分の皮ジャンを、脱いで私に座る様にしてくれた。



『……ルウ……
ダメよ……
ルウが風邪引く
じゃない……』








『……俺は……
大丈夫だよ♪』







『……でも……』







『……いいから……雪奈は女の子でしょ?』



『……ルウ……
有り難とう……』



……ルウは……
やっぱり優しいんだと思う……



……私が……
ルウを好きに
なったのは……
きっとその変も、
理由の一つだ……




『……ルウ……
ほんと綺麗ね……』


『……ああ……
幻想的だな……』



『……ルウ……
連れて来てくれて、有り難とう……』



『……雪奈……
喜んでくれて、
良かった♪』



……そして……
私達は暫く無言で、何処までも続く……蒼い海をずっと、
見て居た……








『……ほんとに……吸い込まれそう。』







『……雪奈と……
見てるから意味が、ある気がする……』







『……ルウ……』







……私は……
ルウの言葉が、
嬉しくて……
不覚にも涙を流した。



……ルウに……
気ずかれない様に、泣いたつもりなのに……



……やっぱり……
勘のいいルウには、直ぐに気ずかれて
しまった……
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