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嘘つきな唇
第2章 嵐の一夜
部屋に戻ると丁度、朝食が運ばれて来た……
『お客様おはようございます。朝食お持ちしました。』
『ああ、おはようございます。有り難とうございます。』
『昨日は眠れましたか?悪天候で、
ほんとすみませんでした。』
『……いえ……
もうほんとに、
気にしないで下さい。
よく眠れたんで。』
『そうですか?
良かったです。』
『朝食食べたら、
チェックアウト、
するのでお願いします。』
『解りました。
失礼致します。』
『……雪奈……
食べよ?めっちゃ、美味そー♪』
『……わあ!……
ほんとね♪』
『頂きまあす♪』
『……雪奈……
めっちゃ美味い♪』
『……ルウ……
ほんとに美味しいわね♪』
『……やっぱ……
宿とかの朝食って、めっちゃ美味いなあ♪』
『……ええ♪……』
『……雪奈……
なんかまたここに、来たいな?』
『……そうね……』
……ルウとまた……来る事が出来たら、どんなに素敵だろう……
……だけど……
次が無い事など、
百も承知だ……
食事も済んでついにルウと別れる時間になってしまった……
……止めよう……
多くを望んだら、
きっと罰が当たる。
『……雪奈……
そろそろ帰ろっか?』
『……そうね……』
……ルウも……
心無しか寂しげな、瞳をして居た……
……ただ……
時間だけが無情に、流れた……