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嘘つきな唇
第1章 出逢いは突然に
『そのカクテル、
名前が着いてんだ♪』
『へえ、
なんて名前?』
『……誘惑……』
……ドキッ……
『意味深~♪
それってさ、
雪奈がルウを、
誘惑するの?
それともルウが、
雪奈を?♪』
『……さあ……
どっちかな♪』
『いやね~
未来ったら!
カクテルの名前
じゃない!しかも、ルウくんの事、
呼び捨てになってるわよ~』
『……あ……
だってルウって、
名前綺麗なんだもん♪』
『ありがと♪
別に呼び捨てで、
全然いいよ♪
そっちのお姉さんも呼び捨てで、
呼んでよ♪』
『……あのねえ……さっきから、
そっちのお姉さんって。私の名前は、
雪奈よ!』
『ああごめんね?
雪奈さん……』
『別にいいけど。
私も雪奈でいいわ。職場じゃ無いんだし……』
『……じゃあ……
雪奈……』
……ドキッ……
なんなのよ!
さっきからいちいちドキドキしちゃって~
……私……
どうしたんだろう。
イケメンお兄さんの雰囲気に、
ヤラれたのか、
私は珍しく酔いの、ピッチが早かった。