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嘘つきな唇
第3章 逃避行
『……雪奈、俺と……一緒に逃げて……』
『……え?……
ルウ、それって?』
『……雪奈……
俺あの家を出るよ。女とも別れるよ。』
『……え?……
ルウ……
ほんとなの…?
嬉しいけどそんな事出来るの…?』
『……雪奈……
大丈夫だよ。
もう自分の意志で……動く事に決めたよ。もっと早く俺は、こうするべき、
だっんだよ……』
『……ルウ……』
『……だから……
雪奈とずっと、
一緒に居たい……』
『……あ……
ルウ……私……
嬉しいわ。
ほんとに……
夢みたいよ……』
『……雪奈……
夢なんかじゃ無いよ?』
……俺は……
泣いてる雪奈の唇に、そっと……
キスした……
……そして……
やがて唇を離し、
雪奈に話しを続けた。
『……雪奈……
でもそれをするには俺達が、
超えなきゃいけない問題があるんだ……これから俺が話す事よく聞いて…?』
『……ええ……
ルウ……』
『……俺は……
出来たら東京から、離れたいんだ……
だから雪奈には、
もしかしたら今の、仕事を続けらなくなるかも知れない。』
『……え?……』
『……それは……
東京だとアイツが、俺を探し出す、
可能性があるんだ。だから……』
『……ああ……
そうなのね……』
『……だから……
雪奈俺と一緒に、
逃げて欲しい……』
『……ルウ……
私……』
『……勿論……
雪奈にとって、
仕事が大事なのは、解る。だから、
雪奈にとっても、
リスクは凄い高いよな…?だから……
最終的には雪奈が、決めて…?
俺がとやかく、
言える問題じゃ、
無いから……』
『……ルウ……
少し考えていい?』
『……雪奈……
勿論だよ。
俺の気持ちは雪奈と逃げたい……
この街からも……
アイツからも……
雪奈が決めていいよ。』
『……ルウ……
私も貴方が大事よ?だからこそ少し、
考えたい……』
『……解ったよ……でもなるべく早く、返事欲しいんだ。』
『……ルウ……
1日だけ待って…?
答えを出すわ……』
『……雪奈……
有り難とう……
ごめん、俺……
スゲー事言ってるの解ってるけど……』
……俺の頬に……
いつの間にか、
涙が伝って居た……