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~罪の天秤~
第3章 人の不幸を笑う罪
「俺さ……彼女と別れたんだ」

……知ってる。
あんたの彼女、バイト先で発狂してたから。

ベッドで二人並んで横たわりながら、私と雄二は天井を見上げていた。
セフレってこういう感じなんだなぁ……
少しオレンジかがった色のシーリングライトを見ながらそう思った。

彼氏じゃない人とのセックスは、なんと言うか不思議なものだ。
体は気持ちよくなれるのに、何となくすっきりしない。
それは相手が雄二だからなのか、それとも私がそういう性分なのか。


「あいつさ、浮気してたんだ」

天井を見たまま雄二が呟く。

「前にホテルで言ってたやつ?」

「うん。すっげえショックでさ。俺の何がダメだったんだろうとかいっぱい考えて。でも全然分かんなかった」

……ただあの子が浮気性なだけなんじゃない?

「でも別れて欲しいって言ったらあいつ、結婚したら遊べなくなるから今のうちに遊んでおきたかっただけなんだって言ったんだ」

うわーそんなこと言ったんだ、あの子。
それで許してもらえるなんて本気で思ったのかな。

「で?許してあげたの?」

顔を横に向け雄二を見た。
だけど雄二は上を向いたままだ。

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