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~罪の天秤~
第3章 人の不幸を笑う罪
答えは知っていたけど聞いた。
案の定雄二は首を横に振っている。

「許すとか許さないとかじゃなくて、いろんな考え方があるんだって思ったんだ。その上で俺と彼女の考え方は合わないんだなって分かったから別れたんだよ」

「ふーん。それで?とりあえず性欲を処理したくて私をセフレにしようと思ったの?」

「んーそれはちょっと違うな。何か……ほっとけなくて」

「ほっとけない?」

何だそれ。
浮気されたのは雄二で。
それに同情したのは私の方なんですけど?

「お前さ、あんまり体だけの関係とか割り切れるタイプじゃないだろ?」

「……は?何でそう思ったの?雄二にそんな話したっけ?」

「してないけどさ。今までの会話とか流れとかまあそんなので何となくな。それなのにあの時俺と寝ただろ?何かあったんじゃないかと思って」

雄二の鋭い突っ込みとその勘のよさに驚いた。
確かに大学でみんなの輪の中にいる時も空気の読める奴だとは思ってたけど、これはさすがに予想外だ。

というかこれからの計画のことを考えると正直やっかい。
まだこれから私を虐めた残りの二人の彼氏を奪わなきゃなんないのに。



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