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~罪の天秤~
第5章 私の犯した罪の罰
最初にその異変に気づいたのはバイトから帰る時だった。
自転車で5分の帰り道を誰かに見られている気がしたのだ。
もちろん最初は気のせいだと思った。
疲れてるからかな、とかそう思い込みたかったのもあると思う。

……もしかして元カレ?
けどそんな私に執着してるような感じしなかったけどなぁ。
別れるのだって向こうが上司の娘と結婚するとかで、執着するんならむしろ私の方の立場だし。

……雄二、とか?
いやいやいや。
あいつならこんなことしなくてもやりたい放題やってるじゃん。
する必要がないでしょ。

そこでふと一人の対象者を思い出した。

……もしかして見つかった?
最後に私と雄二が会ったのっていつだっけ?
そういえば最近私がバイトの休みの日、渡辺雪菜も休みにしてるかも……

思い当たることが多すぎてもう彼女以外に犯人はいない気がした。
そんな私の気持ちを見透かしたかのように携帯の着信音が鳴る。

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