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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
8月某日。
今日は地元で開催される花火大会当日である。
天気が良く、太陽が燦々と輝いて陽射しが眩しい朝。
嫌になるくらいの真夏日だ。
茹だる様な暑さであったが、
雲一つなく青空が広がる空は、まさに花火大会日和といったところで。
陽輔と華子の住む街で行われる花火大会は、
5000発程度の規模のものだった。
毎年15万人程度の集客がある、
地元の花火大会の中では比較的大きな規模の方の花火大会なのである。
―――花火日和だなぁ。
「ようちゃんと花火大会行きたかったな。」
出勤する前の朝の時間。
パンパンと衣類の皺を伸ばしつつ、
手際良く洗濯物を干しながら華子は一人呟く。