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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
―――ようちゃんと花火、一緒に見たかったな・・・。
そんなふうに後ろ髪を引かれる気持ちでいる華子。
そんな華子とは反対に、その花火の明かりが夜を昼に変える刹那。
大輪に咲き誇る花火が幾度が続いている様を楽しむ余裕は陽輔になかった。手を引かれている華子は、半ば引きずられるようにしてその後をついて行くしか無い。
そんな中。
急に華子の躯が前につんのめる様な体制になって。華子の躯がいきなりカクンと崩れ落ちた。
それに伴い繋いだ陽輔の手が地面の方――下の方に引っ張られてしまい、華子のその華奢な躯は重力に逆らえずに陽輔の方に倒れこんで来た。