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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと
その濃厚な口づけに華子の頭は陽輔でいっぱいになる。
絡み合う先の熱さと氷の冷気。
その相反する刺激が交ざりあう音が、クチュクチュした水音になって耳に響いた。
口づけだけで陽輔のその躯の熱はおさまる筈も無く、その口づけはその先を求めて華子の首すじに移動する。
汗で湿った華子の熱っぽい肌。
少しざらついたその肌を舌で舐め上げれば、汗で少し塩辛さが混じった味がして。
風呂上がりのボディソープの香りとは違った華子自身の匂いに酔いしれる陽輔だった。
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華子の眠りから目覚めたばかりのふんわりした微睡みの中で優しい陽輔の声がして。
さっきまで子供の頃の夢を見ていたみたい―…。
見えていた父親の姿がすぅと消えてしまい、心細い気持ちになってしまった華子の耳に聴こえてきた声は陽輔の声。
その声に凄く安心してしまう華子で。