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あたかも普通の恋愛小説
第16章 天国と地獄
高多さんとお客さまのオフィスに到着。女社長か、ごくり。
受付を通過し待つこと数分、華やかに現れたのは美魔女。年齢不詳。
「お待たせしちゃったわね高多さん。あら~可愛い子!」
キンキン高い声が響いた。
「大嶌様、こちらうちの……あー。残念な社員です。顔だけが取り柄の」
ディスられた。多分高多さん的にはハードルを下げるために気を使ってくれたのかもだけどもあんまりな紹介。
「波島、小鳥です…」
泣きたい気分で深々と頭を下げて挨拶すると美魔女は「あらあらまあまあ!」とご機嫌なご様子。私の名刺を見て嬉しそうに笑う。
「私は大嶌美鳥よ。何だか名前も似てるし嬉しいわぁ」
「おや。本当ですね、気付きませんでした」
「じゃあ高多さんはもう帰っていいわ。しばらく小鳥ちゃん借りるわね」
美魔女に軽くあしらわれ高多さんもかたなし。私の肩を叩いて去ってく後ろ姿に哀愁を感じる。
「こんな可愛い子連れてきてくれるなんて高多さんも粋ね~」
「大嶌様は補正下着をお作りになりたいと高多からうかがいましたが」
「そうなのよ~」
美魔女が急接近して耳元で囁いた。
「ボディラインが気になっちゃって」