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あたかも普通の恋愛小説
第16章 天国と地獄
「じゃあ俺忙しいから行くわ。しっかり働けよ」
高多さんはそういってそのまま出ていってしまう。私でもうまくやれそうだな、と思ってくれたみたい。
でも一人残されてみると、ラ部の異様な空気は相変わらずで。チラチラとコッチを意識しつつ安全距離をとって警戒している三人がいる。
「実は今回私がこちらにお邪魔したのはお客様の要望で、補正下着をラブランジェリーみたいな色気あるもので作ってほしいと言われたからなんです」
余計な空気は無視して本題を伝えると、一番私から遠いポジションの魔法使いCさんが爪を噛んだ。
「日本で補正下着と言ったら地味で機能重視だけど、もともと海外ではデザイン重視なイメージなんだな」
「SM女王様のイメージもある」
彼らの意見に私はふむ、と頷いた。私が普段扱う補正下着のイメージしかなかっただけで、あるとこにはあるってことね。