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あたかも普通の恋愛小説
第7章 メディスン
何ともなかった乳房があれだけまだらに変色してたのだから。乳首は一体どうなってしまったかわからない。見るのも見られるのも怖い。
真壁さんの手がそっとブラにかかる。ずらされ、空気にさらされた乳首。恥ずかしくて目許が赤くなってるを自分で感じながら、恐る恐る目を開けて、自分でも乳首を見てみた。ぷるぷると小刻みに体が震えてるからよくわからない。なんかいつもより赤くて腫れてる気がする。
「痛そうだね」
血は出てないけど、よくみると乳首の根本がちょっと切れてる。かさぶたができる前の透明な液が滲んでる。ぐすん。
自分で思ってたよりずっと痛そうなことになってる。
「切れてる…消毒しないと」
消毒液を手にとる真壁さんに、思わず身を硬くした。
「ででで、でも、…しみそうっ」
痛いのやだ。こどもみたいに怯えちゃう自分情けない。さっきからぷるぷるうるうるしっぱなしで、どんなけ情けない自分。
真壁さんは私の目を見てちょっと困った顔をした。そうだよね、こんなこどもみたいなこの相手は困っちゃうよね。ますます泣きそうな私。