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秘密
第8章 秘密
倉本は沙織を膝に乗せて座らせ、鏡と向き合わせた。

腿を開かせて沙織のそこを鏡に晒し、尻を持ち上げて背後からその卑しい秘裂に自らをゆっくりと挿入した。





…………


あんな恥ずかしい事…


倉本の寝顔を見つめ、鏡の中の恥態を思い出す。

二人で同じ場所を見つめ、浅く深く繋がった。

甘い喘ぎと熱い呼吸、逞しい猛りと吹き上がる飛沫。

立ったまま繋がり、後ろから突かれ、バスタブで抱き合いながらまた繋がった。

沙織は倉本を口で感じさせた。 よくわからずに歯を当ててしまい、痛がる倉本に必死に謝りながら、初めてだと告白した。


「嘘だろ」

「………」

「沙織…俺といて、他にも初めてがあった?」

「……ほとんど全部…」

「っ……、なんでだよ」


それから倉本は黙って沙織の躰を洗い直し、優しく拭き、髪を乾かした。

裸のままベッドに運び、優しく抱き寄せて髪を撫でた。

「こんな事も初めて」と嬉しそうに告げる沙織は、甘えるように躰を寄せて、幸せに微笑みながら眠りについた。






……

夢はいつか覚める

今日ここを出たら

我が家の門をくぐったら


倉本の寝顔を見つめると、哀しさが胸に込み上げてくる。







「大切にするよ。
沙織、大切にする」


先に眠りに落ちていった沙織に、倉本の声は届いていなかった。






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