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秘密
第10章 秋の日に…
『もしもし、連絡が遅くなってしまって申し訳ありません。西村です』
「こちらこそ突然で、申し訳ありませんでした」
『まさかあなたから連絡があるとは…。
ところで…、私に何か』
「はい…」
『………』
「…私、あの家を出ました」
『………』
「ようやく気持ちが落ち着いたので、覚えていた会社名からお義父さんを捜しました。…どうしても、お伝えしておきたくて…」
『まさか…あの2人の事を…』
「はい、なにもかも」
『そう……。
──…すまなかった。
沙織さん、あなたの大切な人生を、踏みにじってしまって』
「お義父さん…」
『私のせいなんだよ』
「いいえそんな事…」
『いや、そうなんだ』
「………」
『今更だけどね…、
あの時、単身赴任なんかせずに無理にでも家族で引っ越すべきだった』
「………」
『ただ、慎一郎が大学受験を控えていたのでね…』
「………」
『アレは…、咲子は、性的な欲望が異常に強い女でね…、それに輪をかけて、世間体を酷く気にするんだよ』
「………」
『あぁ…こんな事、わざわざあなたに聞かせる話ではないね』
「いいえ、教えて下さい」
『うむ……。
私が傍にいる間はまだよかった…、私も彼女の要求に応えてあげられていたんだ。赴任先からも…できる限り家に戻るようにしていたよ』
「………」
「こちらこそ突然で、申し訳ありませんでした」
『まさかあなたから連絡があるとは…。
ところで…、私に何か』
「はい…」
『………』
「…私、あの家を出ました」
『………』
「ようやく気持ちが落ち着いたので、覚えていた会社名からお義父さんを捜しました。…どうしても、お伝えしておきたくて…」
『まさか…あの2人の事を…』
「はい、なにもかも」
『そう……。
──…すまなかった。
沙織さん、あなたの大切な人生を、踏みにじってしまって』
「お義父さん…」
『私のせいなんだよ』
「いいえそんな事…」
『いや、そうなんだ』
「………」
『今更だけどね…、
あの時、単身赴任なんかせずに無理にでも家族で引っ越すべきだった』
「………」
『ただ、慎一郎が大学受験を控えていたのでね…』
「………」
『アレは…、咲子は、性的な欲望が異常に強い女でね…、それに輪をかけて、世間体を酷く気にするんだよ』
「………」
『あぁ…こんな事、わざわざあなたに聞かせる話ではないね』
「いいえ、教えて下さい」
『うむ……。
私が傍にいる間はまだよかった…、私も彼女の要求に応えてあげられていたんだ。赴任先からも…できる限り家に戻るようにしていたよ』
「………」